暑いですねえ〜暑中お見舞い申し上げます。
気が付いて見ると今日(2022/07/25)はもう7月の終わりにさしかかっています。2010年から関わってきた大学の講師ですが、今期で定年となります。振り返れば10年以上ですが感覚としてはあっという間でした。その半分(前期)がこれもあっという間に終了しました。何人くらい教えたのか覚えていませんが、積もり積もってけっこうな人数になっているはずです。主に1年生担当だったので、入ってくる子は19歳くらいの若い人たちです。こちらは毎年どんどん歳をとっていってその差は開くばかりです。一緒に入った若い先生たちも10年前と今では環境も変わり、入れ替わりもありました。まるまる12年経って感じたことなどをつらつら書いてみようかと思います。
学校に関わるまでは、作編曲やらスタジオ仕事で食べていましたがある日勤務先の先生に誘われて関わるようになりました。それまで教育現場というのに出たことは全く無しな生活だったのでけっこう戸惑いました。誰も何も教えてくれないので、少ない脳みそをフル回転して、学生たちに伝えたいことや方法を考え出しなんとかここまでやってきました。
仕事内容は学生に弾き歌い(弾き語り)をわずか30回で教えるというもの。学生の能力は様々で、全くピアノが初めて、歌も素人レベルです。グループレッスンで効率よく短い時間(当時は一回の授業が90分でした)で伝えなくてはなりません。私も教師は素人レベルでしたが!中学生の頃から習っていた田舎の恩師は偉大な先生だったので、助言もいただきながら頭をフル回転して教えてきました。その先生も途中でお亡くなりになりがっくりきた時期もありましたがなんとかその先生の音楽性を元にずっとやってきた気がします。
最初に教えた学生にも恵まれ、今でもその子たちとは交流があります。先週は前期の試験期間でまたまた色々考えさせられる日が続いています。怖いと思ったのは、初心者でもピアノ経験者でも、教えたことがそのまま演奏に現れるということですね。10年前と今では変わったかといえばそんなことはなく、今でも先生の教え方がそのままみて取れます。教える楽曲はこどものうたが中心なので「ぶんぶんぶん」などの超短い曲からある程度長い「大きな古時計」などの比較的長い曲まで様々です。難しいと思うのは、長い曲よりは「むすんでひらいて」「大きなくりのきのしたで」「ぶんぶんぶん」などの短い曲です。集約された言葉とメロディーをどんな風に表現するかはとても難しい。どれくらい細かく曲を分析できて言葉を表現できるかというのが重要だと私は思っています。一番やって欲しくないのは、ダラ〜っと最後まで演奏してしまうこと、強弱もなくアクセントもない演奏は曲の良さが伝わりません。言葉(詩)から感じる世界観が想像できることがとても重要ですね。学生の能力に関係なく教える側の音楽性も問われます。
今年は前期のみのギターの授業を4年生に教えました。実質わずか3ヶ月程度です。初めてギターに触る人たちだったので、ギターなんぞ若い時に少しかじった事しかないない私でしたが、22日に最後の発表会をおこないなんとか最初の目標までは達成できたかなと思います。チューニングから始まり(これ結構大切)ポロ〜ンと弾きながら歌うことができるようになりました。前期で終わってしまいましたが、伝えたいことは山ほど残っています。保育系大学でおそらく初めてのトライアル授業でした。ギターの良いところは子供達と向き合いながら歌を伝えられるところです。みなさん頑張って割と難しいと思われる曲を最後の発表会に選択してそれなりに弾けたのが嬉しかった。