2019年1月23日水曜日

想像する楽しさ

 例えば東京駅について、自分が乗る新幹線を待つ間さざまな列車がホームに入ってくる、または出て行く他の新幹線を見ることができます。前にも同じ光景は何度かあって同じような写真を撮っていますが、撮りながら様々な想像力が掻き立てられていきます。青森方面に向かう列車、秋田方面に行く列車、長野方面に行く列車など(東海道線で南に行く列車は別ホームです)立て続けに入ってきては出ていきます。そんな時とても想像力が湧いてきます。普段は車で行ってしまうのでこういうチャンスはめったにありません。冬のみの特権ですね。列車の行き先は電光掲示板があるのでわかりますが、ほとんど行ったことがない場所なので、どんな街なのか、どんな気温で今はどんな状態なのかと行ってみたい衝動に駆られます。勝手に思いこむ町並みを想像しているだけで楽しくなります。
 私が乗るふるさと行きの列車でさえ、雪景色を想像しながら乗ったわけですが、見事に今回は裏切られて思い描いた光景は見事に裏切られました。しかし、想像するのは自由です。多分この自由さに惹かれ創造する仕事を選んだような気もします。かねてからの私の持論ですが、想像力は創造力に繋がると思っています。
 先日から取り掛かっていた、京都の和束町のイメージソングを合唱に編曲させていただきました。もちろん行ったことのない所です。地図で見てみると宇治と伊賀と京都の真ん中辺に位置しています。お茶の産地らしく山間の静かな街というイメージです。ここからイメージを想像して、どんな風に編曲するかを思い描いて行くわけです。それが正解なのか不正解なのかは私にはわかりませんが、音に変換する過程はとても楽しくて、やっぱり音楽が好きだと思ったりします。
 前にもどこかで書いたような気もしますが、想像力は世の中を豊かにすると思っています。なんでも調べれば答えが出てくる時代になりました。しかしその便利さと引き換えに想像する力は衰えて行くばかり、なんだか最近とても居心地の悪い世の中に感じます。相手を思いやる想像力のなさ、自分が行動する時にその先が想像できないから感情にまかせて事件を起こしてしまう!自分のいる立場や行動全体を見渡せない衝動的な事件を起こしてしまう要因なのではと思ったりもします。
 子供の頃から音楽に関わってきた私は、そんな意味で幸せだなあ〜と思う今日この頃です。今はもういない教えていただいた先生方のおけげで今の自分が成り立っています。その恩を忘れずにこれからも作品を作り続けていきたいと思います。

東京駅

この列車はどこへ?

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